消防法の危険物を入れても良い容器とは?一斗缶の再利用の可否は?

火災

消防法の危険物である引火性液体を入れても良い容器とは何か?

一度使用した一斗缶に危険物追加という再利用の可否はどうなのか?

そして、それらの容器の正しい運搬の方法なども知っておくと良いです。

ということで今回は、消防法の危険物が入れることができる容器はどのように決まっているのかや、一斗缶の再利用の可否もどうなっているのかを簡単にまとめてみました。

参考にしてください。

 

目次

一斗缶の再利用として消防法の危険物(引火性液体)を入れることの可否は?

消防法で言う危険物、つまり引火性液体は、どんな容器に入れれば良いのか?

よく間違って使っているのは、一斗缶です。

KHKやUNマークの付いた危険物運搬容器として認められた一斗缶は、中身の危険物を届けるためのもので、一度切りの運搬容器です。

何度も危険物を入れたり、追加したりして使用する容器ではありません。

ですが、もともと危険物が入っていたからということで、その一斗缶を再利用して危険物を入れているのを見ることが良くあります。

これ、ダメですよ。

一斗缶に危険物を入れるのであれば、新品の危険物運搬容器として認められた一斗缶を購入して使用しましょう。

 

危険物の危険性を表す危険等級とは?

危険物は、危険性の程度に応じて、危険等級Ⅰ、危険等級Ⅱ、及び危険等級Ⅲに区分されています。

危険物類別表

 

危険物の運搬容器の規制の概要

危険物の運搬容器には以下の規制があります。

    • 運搬容器の材質は、鋼板、アルミニウム板、ブリキ板、ガラス等
    • 運搬容器の構造は、堅固で容易に破損するおそれがなく、かつ、収納された危険物が漏れるおそれがないもの
    • 固体の危険物は、内容積の95%以下の収納率で収納
    • 液体の危険物は、内容積の98%以下の収納率で、かつ、55℃の温度において漏れのないように十分な空間容積を有して収納
    • 運搬容器の外部には、次の内容を表示し積載
      1.危険物の品名、危険等級及び化学名
      (第四類の危険物のうち水溶性のものは「水溶性」)
      2.危険物の数量
      3.収納する危険物に応じた次の注意事項
      (火気厳禁、禁水、空気接触厳禁、衝撃注意、可燃物接触注意 など)

 

消防法の危険物を入れても良い運搬容器の種類と材質

危省令別表3に運搬容器と材質管理について、固体用と液体用に分けて示されている。

更に、内装容器に危険物を入れ、外装容器に収納する場合と、外装容器に危険物を直接収納する場合が示されている。

以下に、液体用で、外装容器に危険物を直接収納する場合の表を示す。

危険物の運搬容器

ただし、1トンコンテナなどでもUN規格や移動タンク貯蔵所としてのIMDGコードの適合を示す表示(IMO)や、別途消防の許可を得れる場合がある。

基本は、当該物質を入れても良い製品か確認することが大事です。

 

類を異にする物品の混載禁止とは?

危省令第46条より、同一車両において異なった類の危険物を積載し、運搬する場合においては、以下の混載禁止のものがある。
(但し、指定数量の1/10以下の危険物については適用しない。)

危険物の混載禁止

 

危険物を運搬、運送するには?

危険物を運搬、運送する際に知っておくべきこと

  • 危険物の種類や運送方法「陸・海・空」によって規制される国内法令が異なる。
  • 海路は港則法に従い、空路は現在、テロ対策法などにより日本国内への危険物の運搬はほぼ行っていない。
  • 危険物の運搬とは、車両等によって危険物を一の場所から他の場所に移す事を言い、これに関する規程は、指定数量未満の危険物についても適用される。

 

まとめ

今回は、消防法の危険物を入れても良い容器とは何で一斗缶の再利用の可否はどうなのかをまとめてみました。

一斗缶の再利用の可否についてはダメということ。

消防法の危険物を入れても良い容器とは、危省令別表3に示されていること。

運搬する際には、指定数量によって混載禁止などの規制があること。

かなり抜粋した内容でまとめましたが、ご参考になれば嬉しいです。