ジャズにおける最高のトランペット名手は誰でしょう。
ジャズは個性が必要ですが、テクニックも一つの個性です。
まさしくトランペットの名手ということになるでしょうね。
テクニックだけでなく音色などなども含め、且つ、かっこいい曲もご紹介しながら、最高のトランぺッタ名手をご紹介いたします。
どんな曲でも、音色なども駆使してかっこいい曲になっちゃいます。
このプレイヤーの右に出る人は聞いたことがありません。
でも、それは、彼が若い時の演奏スタイルで、今は聞くことができません。
彼にとって本当にしたかったプレイではなかったからです。
今がダメということではなく、現在も素晴らしいトッププレイヤーです。
ただ個人的には、もう昔のようなテクニックで魅了する演奏をしなくなったことが残念で仕方ありません。
でも、大丈夫です。
デビュー当時の最高の衝撃的な演奏を普通に聴くことができますからね^^
そんな、デビュー当時からの演奏とエピソードも含め、是非とも聴いて頂きたいおすすめとして、ご紹介いたします。
目次
最高のテクニックを持つジャズトランぺットの名手は誰?
ジャズトランぺッターで最高のテクニシャンと言ったら?
前回の記事で天才、いや、努力家と記載した、ウィントン・マルサリスを挙げます。
ウィントンは、ウィントン・ケリーを慕う手堅いピアニストのエリス・マルサリスの子で次男です。
長男は、サックスプレイヤーのブランフォード・マルサリス!。
その他の兄弟もトロンボーンやドラムをやっている音楽一家です。
父親のエリスが言うには、ブランフォードは、天才!
練習をしなくてもできてしまう(サックスの天才^^)
ウィントンは、努力家!
何故なら、できるまで何度も練習するそうです。
一流は目標としている次元が違います。
その一流の演奏ですが、前回も書きました通り、ラジオでウィントンの演奏を聴いたのが初めてで、そのときのインパクトはすごかったです。
トランペットってこんな風に吹けるんだと。
ウィントン・マルサリスの経歴
12歳でトランペットをはじめ、17歳の夏には楽団デビューして、さらには、世界で最も優秀な音楽大学の一つである、ジュリアード音楽院で学び、才能を認められています。
クラシックでもソロを取っている演奏がいろいろあり、どっちがメインだったのかわかりませんが、結局ジャズをメインとしたようですね。
クラシックのテクニックもトップレベルですが、ジャズなので、吹き方は全然違います。
全てがコントロールされ、タンキングが完璧で、飲む音、突く音、グリッサンド、低音、高音、音色、そして、何よりもキレが良い。
ミストーンなし(ほんとはある^^)で、テクニックは半端ねぇって!感じでした。
たまに、お遊びとして、ノンブレス奏法も披露したりしていましたね。
実は、このノンブレス奏法ができるまで何度も練習していたそうです。
ノンブレス奏法とは、息継ぎをしない(それだと死んじゃいます^^;)のではなく、息を吹き込むことを途切れさせない奏法ということです。
つまり、音が途切れず吹きっぱなしなんです。
想像できますか?
吹きながら息継ぎをするんですね^^
どうやって息継ぎしているのって思いますよね。
ウィントン・マルサリスの息継ぎのやり方
説明すると、息を吸う前にほっぺに空気をため、ほっぺにある空気を押し出しているときに鼻から空気を吸うんです。
その切り替えをスムーズに行い、繰り返し続ければ、永遠と音が途切れなく演奏できるというわけです。
意外とできる人もいますが、楽器でそれをスムーズにやるのは結構難しいです^^;
でもこのテクニックはそれほどレアではなく、その他の楽器でも使う人はいます。
こういったあらゆるテクニックを史上最高レベルで使いこなしたのが、ウィントン・マルサリスです。
でも、ジャズ愛好家にはいまいち評判がよくなかったようです。
本人も、あまり当時の演奏は好きではないようです。
本人が思うジャズのノリとは別物だからでしょう。
当時は、やれと言われてやっていたとかΣ(゚Д゚)
やれと言われてできちゃところがすごいですよね。
評判はいまいちでしたが、私は好きでした。
同じトランペットを吹く人間として、神レベルに感じました。というか神です。
それが、努力によるテクニックだったんですね。
ジャズトランペット名手「ウィントン・マルサリス」最高テクニックで衝撃を受けた演奏動画を紹介
当時のカセットテープにその衝撃を受けた演奏を録音したものがありますが、カセットテープすら知らない世代が多いので、Youtubeを探したらありました。
それは、Herbie Hancock QualtetのThe Eye of the Hurricaneです。
ウィントンがソロを吹いている部分は、当たり前ですが即効演奏です。
インプロビゼーションとして、トランペットでこのようなフレーズを吹く人を初めて聴いたので衝撃を受けたというわけです。
ピアノやギター、サックスなどでは多くいたと思います。
その後に、このようなスタイルのトランぺッターが次々で出てきたような気がします。
更なる最高のテクニックで魅了する代表的名演奏はいつの時?
当然、音楽家として活躍していますので、イメージしたフレーズをそのまま楽器で表現できるということです。
たまに、そのイメージ通りに吹けないと、「うわっ!」という感じを出すのもかっこいいです^^;
そんなところも入っている演奏をご紹介いたします。
兄のブランフォードと演奏しています。
VSOP2 Chicago 1983のWell You Needn’t のウィントンのソロが凄いです^^
トラペットを吹いたことがある人なら分かると思いますが、これを完コピ(完全コピー)でも吹ける人はいないと思います。
ジャズトランペット名手「ウィントン・マルサリス」グッズをエピソード付きで紹介
これは、私が学生のころに使っていたトランペットのケースです。
実は、この写真の中にウィントン・マルサリスのサインがあります。
まぁ、学生の頃にウィントンに会ったという記念です^^
ウィントンがデビューしたてで、まだお安く呼べた頃、近くのホールに兄のブランフォードと来日し、ライブをやっています。
そこでのライブも、これぞ一流!
それは、リズムの感じ方の次元がまったく違っていましたね。
今この記事を書きながら、当時のウィントンの演奏を聴いているのですが、どうやって練習すれば良いのか、すごく考えてしまいます。
ライティングに集中できないですね(笑)
で、ウィントンに会えた理由は、運よくその時の前座を我々のバンドが務めたからで、スタッフに交渉して、ちゃっかり楽屋に行って、サインをおねだり!
その時のメンバー全員に、しっかりと書いてもらいました(^^)/
なので、この楽器(ケース)は宝なので売りませんよ^^
ウィントン・マルサリスの若い頃の画像公開
当時は、当然ですが、若くて、丸い眼鏡をしていて、かわいらしかったです(笑)
その当時に最も近い顔がこちら、↓
といっても、実はウィントンは私の一つ年上なので、かわいいという表現は失礼かも^^;
また兄のブランフォードは、メンバーのヤマハのアルトサックス見ると、興奮して、ウィントンにもメンバーにもヤマハの連呼!
楽器を交換しようとするくらい、すごくほしそうでした(笑)
メンバーが使っている楽器のメーカーは、忘れましたが、普通に売られている楽器でした。
楽器じゃないんです^^;
ウィントン・マルサリスは現在と昔ではスタイルが違う?
その当時の演奏スタイルが頭に残っていて、最近のウィントンの演奏を聴くと、良いんですが、昔のような演奏はもうしないので、個人的には、すごく残念です。
たまに、アップテンポの曲を演奏するときも、テクニックをみせてくれるのですが、昔とは別のソロスタイトなので、心の中では、もっとはじけろ~!
まとめずに、もっと、自由に限界のイメージの世界へ!と思ってしまいます。
でも、あとで聞いた話では、当時は、このように演奏しろと言われていたとか・・・
自分の思い描くジャズとは違っていたようで、あまり好きではなかったらしいです。
ウィントンにとっては、自由で無かったのかもしれませんね。
でも、ジャズトランぺッターとしてのテクニックは、神です^^
ウィントン・マルサリスの次にオススメなのはビル・ワトラス
神レベルといえば、ほかの楽器のプレイヤーにもたくさんいます。
次は、トロンボーン奏者の、ビル・ワトラスについて、いつか記載したいと思います。
はっきり言ってテクニックと音色は別格です。
実は、ビル・ワトラス氏にもゲストで来ていただいたことが何度もあります。
彼も、日本通でした。
というのも娘さんが、日本人と結婚し、日本に住んでいることもあり、何度か、来日が実現していたと認識しています。
あぁ、そうそう、お孫さんは井出綾香さんで、シンガーソングライターとしてデビューしておられます。
いきなりニュースに流れて、祖父はビル・ワトラスって紹介されてビックリしました^^
まだ高校生ぐらいだったと思います。
歌声がいいですよね。
まとめ
個人的に好きで、おすすめする若き日のトランペット名手のウィントン・マルサリスの演奏ですが、その魅了するテクニックは伝わったでしょうか?
ジャズは個性そのものの世界といっても過言ではないと思うので、そう思わない人もたくさんいて当然です。
とは言うものの、神技ジャズトランペット奏法に衝撃を受けた人が居られたらうれしいです。
実際に、その後に出てきたトランぺッターの演奏スタイルの変わっていったと思います。
それが、ウィントン・マルサリスの影響かどうかは分かりません。
ただ、最高のテクニックと音色を披露し、ジャズトランペットの可能性を示してくれたのは間違いないでしょう。
もう、若き日のように演奏をしなくなりましたが、もしかしたら復活してくれるかもと期待したいとも思っています。
その時は、また違った最高の衝撃的な演奏で、魅了してくれるかもしれません。
そしたら、またおすすめしたいと思います^^